普段、当たり前のように使っている日曜日・月曜日・火曜日・水曜日・木曜日・金曜日・土曜日という7つの曜日。カレンダーを見ると毎週同じ順番で並んでいますが、そもそも誰がこの順番を決めたのでしょうか?
実は、曜日の名前には太陽や月、火星などの天体が深く関係しています。さらに、曜日の順番が決まった背景には、古代の人々が考えた「1時間ごとに天体が時間を支配する」という不思議な考え方がありました。
曜日の順番は、7つの天体を1時間ごとに交代させるという古代の考え方から説明できます。一見すると複雑ですが、数字を使って考えると意外とシンプルです。
まずは、日曜日から土曜日までの名前を見てみましょう。日本語の曜日は、太陽と月、そして肉眼で見ることができる5つの惑星に対応しています。
| 曜日 | 対応する天体 |
|---|---|
| 日曜日 | 太陽 |
| 月曜日 | 月 |
| 火曜日 | 火星 |
| 水曜日 | 水星 |
| 木曜日 | 木星 |
| 金曜日 | 金星 |
| 土曜日 | 土星 |
このように、太陽・月・火星・水星・木星・金星・土星の7つが「七曜」と呼ばれています。
火曜日の「火」は火星、水曜日の「水」は水星、木曜日の「木」は木星、金曜日の「金」は金星、土曜日の「土」は土星に対応しています。漢字を見ると、それぞれの惑星とのつながりが分かりますね。
ただし、天体がこの順番で並んでいるわけではありません。では、なぜ曜日は「日・月・火・水・木・金・土」という順番になったのでしょうか?
曜日の順番を理解するには、古代の人々が考えていた天体の並び方と、1時間ごとに天体を割り当てる仕組みを知る必要があります。
古代の天文学では、地球を宇宙の中心と考え、天体が地球の周りを回っているという宇宙観がありました。その考え方のもとで、7つの天体を遠い順に並べると、次のようになります。
土星 → 木星 → 火星 → 太陽 → 金星 → 水星 → 月
これは現代の天文学で分かっている惑星の距離順ではなく、当時の宇宙観に基づく並び方です。
古代の占星術では、1日を24時間に分け、それぞれの時間を7つの天体が順番に支配すると考えられていました。
最初の時間を土星が担当したら、次の時間は木星、その次は火星というように、先ほどの順番を繰り返していきます。7つ目の月まで進んだら、再び土星に戻ります。
例えば、最初の9時間を並べると次のようになります。
| 時間 | 担当する天体 |
|---|---|
| 1時間目 | 土星 |
| 2時間目 | 木星 |
| 3時間目 | 火星 |
| 4時間目 | 太陽 |
| 5時間目 | 金星 |
| 6時間目 | 水星 |
| 7時間目 | 月 |
| 8時間目 | 土星 |
| 9時間目 | 木星 |
このように、7つの天体を順番に繰り返していくのがポイントです。
ここで重要なのが、1日は24時間だということです。
24を7で割ると、3余ります。つまり、24時間の間に7つの天体を3周したあと、さらに3つ先まで進むことになります。
最初の時間が土星だった場合、24時間後の翌日の最初の時間は、土星から数えて3つ先の太陽になります。
土星 → 木星 → 火星 → 太陽
そのため、土星が担当する日の次は太陽の日、つまり日曜日になります。
同じ計算を続けると、日曜日の次は月曜日、その次は火曜日となり、最終的に現在の曜日の順番につながります。
この仕組みを知ると、曜日の順番が適当に決められたものではないことが分かりますね。
では、そもそもなぜ1週間は7日間なのでしょうか?
7日間という周期は、古代バビロニアに起源があるといわれています。月の満ち欠けや天体の観測が重要視され、7という数字が時間を区切る単位として使われるようになりました。その後、7日間の週と天体にちなんだ曜日の仕組みが古代世界に広がっていきます。
ただし、7日間の週が生まれた歴史と、7つの天体を時間ごとに割り当てて曜日の順番ができた歴史は、厳密には分けて考える必要があります。現在の曜日制度は、こうした複数の歴史的な流れが組み合わさって定着したものです。
日本に七曜の考え方が伝わったのは、平安時代とされています。国立天文台の解説によると、弘法大師・空海が伝えたとされる『宿曜経(すくようきょう)』にも、太陽・月・5つの惑星に対応する七曜が記されています。
当時の日本では、曜日は現在のように仕事や学校の日程を管理するためというより、日取りの吉凶を占う目的などで使われていました。暦の中に曜日が記されるようになり、少しずつ日本にも定着していったのです。
その後、明治時代になると日本は西洋式の太陽暦を採用します。日曜日を休日とする制度も明治時代に整えられ、現在のような曜日と生活の結びつきが強まっていきました。
日本語だけでなく、英語の曜日にも天体との関係が残っています。
| 曜日 | 英語 | 由来する天体・神 |
|---|---|---|
| 日曜日 | Sunday | 太陽(Sun) |
| 月曜日 | Monday | 月(Moon) |
| 火曜日 | Tuesday | 北欧神話の神テュール |
| 水曜日 | Wednesday | 北欧神話の神オーディンに関連 |
| 木曜日 | Thursday | 北欧神話の神トール |
| 金曜日 | Friday | 北欧神話の女神に関連 |
| 土曜日 | Saturday | 土星(Saturn) |
SundayとMondayは、それぞれ太陽と月に由来することが分かりやすい例です。一方、火曜日から金曜日は、ローマ神話の天体に対応する神々が、ゲルマン・北欧系の神々に置き換えられた影響を受けています。
同じ曜日でも、言語によって名前の付け方が違うのは興味深いですね。
普段は何気なく使っている曜日ですが、その背景には古代の天文学や占星術、宗教、そして各地域の文化が関係しています。
曜日の名前は7つの天体に対応し、1時間ごとに天体を割り当てる考え方を使うと、日・月・火・水・木・金・土という順番が生まれる理由を説明できます。
もちろん、現代の科学で天体が時間を支配していると考えられているわけではありません。これは、当時の人々が世界や宇宙をどのように理解していたかを示す歴史的な考え方です。
カレンダーに並んだ7つの曜日も、由来を知ると少し違って見えてくるのではないでしょうか。